人間に関することは全ていかにかりそめであり、つまらぬものであるかを絶えず注目することだ。
昨日は少しばかりの粘液、明日はミイラか灰。
だからこのほんのわずかの時間に自然に従って歩み、安らかに旅路を終えるがよい。
古典その2です。
前回はシェイクスピアを読んだと書きましたが、
今回はローマ皇帝マルクス・アウレリウスが残した『自省録』を読んでみました。
どんな内容かというと、自省録はWikipediaによればこう書いています。
公文書ではなく、あくまでも個人的に日々書き留めたメモ書き、覚書であり、不特定多数の人に見られることを想定していない
読んでみると確かにその通りで、マルクス個人の日記みたいな印象です。
文中では「君」に語りかける形になっていますが、この「君」は著者マルクスが自分自身に言っているものだと思います。
まだ第五巻の途中までしか読んでいませんが、言いたいことは要するに、
人生は短く、生きてるうちにどんなに栄華を誇ったところで死んだら無になる。
だから、他人からの批判や妬みなど余計なことを気にせず自分の信じる道を生きよ。
と理解しています。
マルクス・アウレリウスの時代は、ローマ帝国の時代に陰りが見え始めた頃らしく、
ローマ皇帝としての気苦労があったんでしょうなあ。
ローマ帝国の知識がほとんどないので、ただの想像です。
マルクス自身は先代のローマ皇帝たちとは違い、軍事に秀でていたというより学問が好きだったよう。
当時の学問といえば、哲学ですかね。
ストア派の哲学者でもあったようです。
読んでて今のところの感想としては、
人間って昔から同じことで悩んでいて2,000年近く経っても進歩していないんだな、ということ。
①人生は短いからどうでもいいことに時間を注いでいる暇はない
②好きなことや人のためになるようなことをやれ
③そのために理性が大事。普段から心を整えろ。一瞬の欲に溺れるな。
自己啓発チックで、今でも結構ビジネスとかに通用する考え方だと思います。
言っていることは分かっても、実際にここまで達観できる人は少ないかもしれません。
でも、なんか親近感が湧くので最後までじっくり読んでみようと思います。